No.47

だが、エンジュはそれだけのことで、こんな危険を冒したわけではない。報酬に眼が眩んだわけでもなく、名誉がほしかったわけでもない。
それならば、何故――
エンジュは内心で苦笑した。
よくわからない。だが、イリスたちに再開した時に、話せることが増えた気はした。
(要するに、俺は――何もしていないのが嫌なだけなのかな)
    (渡瀬草一郎・『空ノ鐘の響く惑星で』・ISBN:4840227586

なんかよくわかりませんけど、気に入ったので採用です。なんとなく、人間はそうやって生きているのかもしれないなーとか、少なくともぼくは思いました。