2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

世間が注目してるわけじゃないけど。

このごろふと思ったことがあって、野球で、ホームから一塁までの距離というものは、すごく絶妙なものなのではないでしょうか。頑張ってもアウトになるのはなるし、守備のほうも、少しミスをするとセーフになってしまう。見事です。 そんなことを考えてテレビ…

No.73

かるまはそんなことを言われたのが心外だ、どうしてこんなに愚劣な無能と自分は口を利かなくちゃならないのだろうというように眉を顰め、おれを睨みつけた。 「この世に面白くない本なんかありません」 (西尾維新・『させられ現象』inユリイカ 9月臨時増刊…

『ユリイカ 9月臨時増刊号 西尾維新特集』 (ISBN:4791701240)

買おうか買わまいか悩んでいたのですけれど、大学の生協で見つけたので買っちゃいました。生協だとちょっと安いのです。 内容は、西尾維新という人とその作品に、いろんな偉い人が解説したり、対談したりするものです。うん、売れてるからね。それで、ネコソ…

No.72

人が近付かないってことは、人が近付かないだけの理由があるってことなんだが、なんていうのかな、おれはそういうエリアにある本こそが、結構好きだったりするんだ。もちろん、メジャーっていうか、ポップなものの方が全然大好きなんだけど、でも、そういう…

最近買ったもの。

・ユリイカ 9月臨時増刊号 西尾維新特集だそうで。感想も後で書いておこうと思います。なんか、真面目に語ってて、すごいなーと思いましたよ。でも1200円は高い。 ・芥川龍之介 『侏儒の言葉』 『チルドレン』に出てきていて、ちょっと読みたくなったので購…

No.71

「世の中に、『絶対』と断言できることは何ひとつないって、うちの大学教授が言ってたけど」 わたしはとりあえず、識者の言葉で説得を試みた。 「『絶対』と言い切れることがひとつもないなんて、生きてる意味がないだろ」 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・IS…

結局よくわからないのだけれど。

田代まさしさんが、覚せい剤取締法だか、銃刀法だかに違反して、またつかまったそうです。それ自体は別にたいした事柄ではなく、もう満腹気味のショーでしたけど、ひとつ気になったことがあったので、書き留めておこうかなぁと。 美川憲二とかいう、おかまっ…

No.70

「本を読むの、好きなの?」 「あまり読まないけど、でも、これは結構面白かった。馬鹿馬鹿しくて」 「馬鹿馬鹿しいのはいいね」 僕は同意する。「馬鹿馬鹿しい」は時にほめ言葉だ。 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・ISBN:4062124424) マイケル・ムーア監督…

No.69

ごめん、里香。呟いた瞬間、胸がカッと熱くなった。ごめん――恐ろしく偽善的な言葉。自分自身を許すためだけの謝罪。この期に及んでも、僕は僕を救おうとしている……いったいどこまで落ちればいいんだろう……どこまで落ちれば底があるんだろう……。 (橋本紡・『…

最近サボりぎみー。

忙しくはないのですが、やりたいことがあって暇がなかなか取れません。ぼくがへたれなせいもありますけど、ホームページを持つのって大変だなぁと思うのでした。見てたときは思いもしなかったのですが、ずっと大変! まぁでも、細々と続けていくことにします…

No.68

「死ぬのって怖い?」 「前は怖くなかった。ずっとそうなるってわかってたし。それに、体がきついとね、生きてるのが嫌になっちゃうの。疲れちゃうっていうか。もういいやってね、そう思えてくるの。死ってそんな遠くにあるわけじゃないし。ずっとそばにいて…

『半分の月がのぼる空 3』 (橋本紡・ISBN:4840227837)

手術を決意した里香。病気の深刻さを知り、悩む裕一。そんななか里香は、裕一に写真を撮ってほしい、とか、学校に行きたい、といい……。クライマックス一歩手前の巻です。 この巻も、よかったです。無理やり悪く言えば、クオリティが変わらず、ぬるい空気のま…

No.67

僕たちはちっぽけだ。 まあ、当たり前だけどさ。わかっちゃいるさ、もちろん。時の流れをどうこうできるどころか、僕にはひとりの女の子を救うことさえできない。 せいぜい女の子を笑わせることができるくらいだ。 それだって、かなり難しい。 怒らせてばっ…

No.66

「俺とガンドールの人間がここに現れた理由については、俺たちが一番よく理解している。そして、お前たちも同じぐらい正確に理解していると信頼している。この業界は信頼が大事だからな。手を差し出すときは相手の強さと誠実さを信頼し、拳を叩きつける時に…

『オーバー・ザ・ホライズン 僕は猫と空を行く』 (橘早月・ISBN:4840227896)

かつては飛行気乗りの国だったイェジ。しかし、長くにわたる戦争で国は疲弊し、すべての飛行機は国と軍が管理するようになっていた。その国に生まれたトウジは、整備士として暮らしながらも、戦死した父の後を追いパイロットを目指していた。そんな少年のと…

No.65

「飛行機馬鹿は親父譲りで、頑固なのはお袋に似たかもしれねぇけどよ。俺の手はどうも、あんたに似たみたいだぜ、ボジェット」 そういって翳された手が、しっかり工員の顔をしているのを見て、ボジェットは堪えきれずに泣いた。育ての親に遠慮したのか、扉が…

ドキュメンタリー(事実映画)ってなんなのでしょー?

昨日、9月11日だったので華氏911を見に行きました。まーおもしろかったです。でも、前のほうが面白かったかなぁ。ちょっと題材が政治的で、重すぎたために、うまく作風とフィットしていなかったような気がします。 あとは、ブッシュさんがやったことを、つな…

No.64

キーワードは"例外"かも知れないと思う今日この頃。何の話かというと、いろいろな話なのだが、人はいつもと同じを求めつつ同時に"例外"をいつも探していて、その矛盾があれこれの混乱につながっているんじゃないか、とか。孤独も嫌だが埋没もいや――そんな最…

寝るなー。

『ピートのディシプリン』を読んでて思ったのですけれど、頭の中に残ってなくて、話のつながりがぶっつり切れちゃってるのですよね。具体的に言うと、ランダバウトって誰で、何しようとしてるのか全然分からなかったのです。 おそらく、作家さんの力量とかも…

『ビートのディシプリン SIDE3』 (上遠野浩平・ISBN:484027780)

カーメンとは何かを知ろうとするピートは、統和機構の追手バーゲン・ワーゲンを倒す。その後ランダバウトと再会し、彼女の主人に会いに行くことになる。しかし、更なる追手モータル・ジムや最強のフォルテッシモが登場し……。 最近の上遠野作品では良かったほ…

No.63

「しかし、この世の誰も自分の意思のままにまっすぐ生きていくことなどできないものだ。どんなものでも、流されて、転がって、思いも寄らぬ出会いに足元をすくわれて、思い描いていた人生の道からは外れていくものだ」 「――ふん」 「だから、あんたはいまい…

『BACCANO! 1933 (上)』 (成田良悟・ISBN:484022787X)

ガンドールファミリーの拷問魔チックと雇われの日本刀使いマリア、マルティージョファミリーの秘書ロニー、N.Yまで逃げてきたジャグジー達、謎の組織「ラルウァ」。周りの人々を巻き込んで、壮大なドミノ倒しは連鎖していく……。バッカーノシリーズ5作目は上…

No.52

「……武士は喰わねど高楊枝ってやつさ!」 「わあ、アイザック、武士だったんだね!ハラキリだね!」 「そうさミリア。武士は喰っても切った腹から全部出ちまうんだ。だから何を喰っても無駄っていうわけさ!無駄なことはしないで耐え忍ぶ。これが武士のスタ…

風風風。

とゆーわけで、今日は買い物に行きます。散財。 ふと思ったのですけど、電撃の作品を、公式の発売日以前に書評かくってのは、ありなのでしょうか。うむむ。なしかなぁ。 <今日の買い物> ・『ビートのディシプリン SIDE3』 上遠野浩平 ・『半分の月がのぼ…

No.61

「いいか、マリア。日本刀が連続で切れるのは数人が限度――血と脂にまみれて、あっという間に切れ味を失っちまう……」 神妙な表情になって、マリアに顔を近づける老人。 だが、その顔を即座に笑顔へと変えて、ひとつの結論を断言する。 「――そんなのは、きっと…

うー。

出かけようとすると、雨が降ります。 わかっているのです。昨日行っとけば良かったってことを。台風が近づいているってことをっ。うぅぅ。 そんなわけで、今ぼくのうちの近くは、晴れていながらも雨が降っています。こういうのお天気雨って呼んでるのですけ…

No.60

「おまえさ、人としじみのどっちが偉いか知ってるか?」 「人に決まってんだろうが」 「馬鹿か。いいか、人間の知恵だとか科学は、人間のためにしか役に立たねえんだよ。分かってんのか?人間がいてくれて良かった、なんて誰も思ってねえよ、人間以外はな。…

『創雅都市 S.F』 (川上稔)

全てが描かれることで作られていく都市、サン・フランシスコ。その街で、市役所衛生課の一員として毎日を描いている匪堕天のサラと、その同僚達を巻き込んでおこる毎日のドタバタ騒ぎ。しかしその裏では、竜の出現=大神祭がちゃくちゃくと近づいているので…

No.59

私の仕事は、この街を朝に描き変えること。 (川上稔・『創雅都市 S.F』) 本の中では、まったくそのままの意味なのですけど、ちょっと妄想すると面白みのある台詞です。

『月は幽咽のデバイス』 (森博嗣・ISBN:4062736985)

薔薇屋敷、あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、狼男が出るという奇妙なうわさがあった。屋敷の持ち主と友人であった瀬在丸紅子、仕事で来ていた保呂草潤平、二人に呼ばれた小鳥遊練無、香具山紫子、森川素直は、パーティの最中その屋敷で起った、凄惨な…