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動揺すると、よくないことが起こる少年祐胡の周りで起こる、ちょっと不思議で儚い物語8話。他人と距離を置き、心動かされないようクールに過ごす主人公は、しかし様々な人たちとかかわることになる……。 清水マリコさんのMFJ四作目です。ぼくはこの人の作品案…
ある日カバンの中にページが真っ白な本を見つけるヨシユキ。そのヨシユキの前に不思議な少女が現れ、ヨシユキはその少女とともに、本の中身を取り戻すため、人の心に隠れたシナリオ集めをすることになる。題名がとっても素敵すぎ。 清水マリコさんはそこそこ…
SF的女子高生人妻コメディ。前の作品の批評はこちらです。雰囲気は1巻となんら変わってなく、1巻が楽しめた人は買いでショー。何でビールを飲むかということについては、大人の事情があるってことで。 うむむ、なんとなくコメントしずらいです。言いたいこと…
『食卓にビールを』は、女子高生で主婦でSF通な主人公がさまざまな宇宙人とふれあう、SF風スラップスティックです。表紙の裏のあらすじのところに書かれている、「通常の3倍のスピードで人生を駆け抜ける」って設定はなんなんだろ……。本文中にもそれについて…
いまより少し時代が進み、政治と企業が法と金で汚くつながった日本。そんな東京に住む、特異体質を持ち、"狂犬"と呼ばれるバイオレンスな少女アリスと、アリスが世話になっている探偵事務所の物語。分類的にはギャグモノらしいです。 そう、ギャグモノらしい…
昇の学校は文化祭で、家にはダンボール詰めの少女が配送されて、そしてもちろんいろんな変なヒトが寄ってきて……。ほのぼの妖怪コメディ(なのか?)の3巻目です。あと電撃999番。期待されてるのか、売れてるのか、他に該当作品がなかったのか……。 全体的に、…
幼いころ事故にあったカノジョを助けるために、カレは悪魔を召喚し、取引する。その代償として緊張感と恐怖心を失ったカレは、それを取り戻すために悪魔を探すのであった。学園的ファンタジー&ちょっとミステリな、新人さんの作品です。 予想以上によい作品…
旅人のキノとしゃべるモトラドのエルメスの旅は、少し不思議で、少し切なくて、少し残酷で……。ひさびさの『キノの旅』な気もしますけど、『アリソン』があったから、こんなものなのかな?ぼくはキノの旅のほうが好きですねー。 今回も、最初の話が最後の話の…
短編だけど、長編集な、伊坂幸太郎の多分5作目。基本的には短編集なのですが、キーパーソンが何人かいて、それらが大きく物語りにかかわってくるというお話です。クロスオーバーもの(ほかの物語の出来事が、違う物語で言及される)は伊坂さんの作品には多い…
相変わらず不幸な上条当麻の元に、ビリビリ中学生こと御坂美琴と、美琴にそっくりの御坂妹が現れる。しかしその御坂妹は、"一方通行"と呼ばれるレベル5の能力者と戦闘し、死亡してしまう……。今回は巫女さんだけじゃなく、インデックスまで置いてけぼりですが…
買おうか買わまいか悩んでいたのですけれど、大学の生協で見つけたので買っちゃいました。生協だとちょっと安いのです。 内容は、西尾維新という人とその作品に、いろんな偉い人が解説したり、対談したりするものです。うん、売れてるからね。それで、ネコソ…
手術を決意した里香。病気の深刻さを知り、悩む裕一。そんななか里香は、裕一に写真を撮ってほしい、とか、学校に行きたい、といい……。クライマックス一歩手前の巻です。 この巻も、よかったです。無理やり悪く言えば、クオリティが変わらず、ぬるい空気のま…
かつては飛行気乗りの国だったイェジ。しかし、長くにわたる戦争で国は疲弊し、すべての飛行機は国と軍が管理するようになっていた。その国に生まれたトウジは、整備士として暮らしながらも、戦死した父の後を追いパイロットを目指していた。そんな少年のと…
カーメンとは何かを知ろうとするピートは、統和機構の追手バーゲン・ワーゲンを倒す。その後ランダバウトと再会し、彼女の主人に会いに行くことになる。しかし、更なる追手モータル・ジムや最強のフォルテッシモが登場し……。 最近の上遠野作品では良かったほ…
ガンドールファミリーの拷問魔チックと雇われの日本刀使いマリア、マルティージョファミリーの秘書ロニー、N.Yまで逃げてきたジャグジー達、謎の組織「ラルウァ」。周りの人々を巻き込んで、壮大なドミノ倒しは連鎖していく……。バッカーノシリーズ5作目は上…
全てが描かれることで作られていく都市、サン・フランシスコ。その街で、市役所衛生課の一員として毎日を描いている匪堕天のサラと、その同僚達を巻き込んでおこる毎日のドタバタ騒ぎ。しかしその裏では、竜の出現=大神祭がちゃくちゃくと近づいているので…
薔薇屋敷、あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、狼男が出るという奇妙なうわさがあった。屋敷の持ち主と友人であった瀬在丸紅子、仕事で来ていた保呂草潤平、二人に呼ばれた小鳥遊練無、香具山紫子、森川素直は、パーティの最中その屋敷で起った、凄惨な…
「どうでもいい物しか盗まれず、同時に誰かが死んでいる」「ヤツは怪盗じゃない。泥棒とは呼べない。ヤツはむしろ――殺し屋だ」 そんななんとなくどこかのネジが飛んでるっぽい怪盗、ペーパーカットの物語。実際にはペーパーカットに関わった人たちのお話とい…
病気に入院することになった主人公・裕一と、その病院にいる難病の女の子・里香の物語。1巻でいい感じになった二人に次の受難が……みたいなのが2巻です。雰囲気的にはほのぼのラブコメな感じなのですけど、ヒロインの病気ゆえのはかなさ、せつなさ感がうまく…
『天国に涙はいらない』の佐藤ケイさんの新刊です。『LAST KISS』と対になる作品だとか。*1『電撃ヴんこ』に乗ったものを加筆文庫化したもので、おかゆまさきさんが解説をつけてます。 内容は、硬派な高校生男子・巌鉄岩男が、萌えロボットのもえみちゃんに…
あらすじはめんどくさいので適当に短く。正統派ファンタジーな世界に、おそらく異世界から来たちょっとSF的な人たちが紛れ込んでいる物語。今のところはSFな人たちでなく、中世的なファンタジー世界の人たち中心のお話です。4巻は、劣勢にたつ主人公が反…
9Sは、ある天才マッドサイエンティストが創り出した、「遺産」と呼ばれる超科学的なアーティファクトをめぐって、その科学者の娘であり、超人的な頭脳を持つ女の子や、その科学者に敵対する世界の情報を牛耳っている企業、「遺産」を集めている組織などがお…
乙一サンは、せつない物語と黒い物語を書く有名作家さんです。*1案外その二つって近いモノなのかもしれません。ぼくはせつない乙一が好きですよー。じゃなくて、今回はその二つとも違い、笑わせる乙一というか……とにかくくすくす笑ってしまいます。 内容は乙…
フィギュアスケートを題材とした小説『銀盤カレイドスコープ』を書いて、スーパーダッシュ小説新人賞を取った海原零さんの新しいシリーズです。今度は潜水艦もの。そーゆー特殊なモノを取り上げるのが好きなのでしょうか。単に趣味の問題?内容は、ほとんど…
銃で魔法を発動させる世界を歩く三人のお話の二巻目です。一巻目の感想はここに置いてあります。 この巻は、一巻のときと比べ、そのなんとゆーか、青さというか、甘さとかいったものはほとんど変わっていないのですけど、世界観や物語の進め方、伏線などがし…
内容は、透くん(小学生)と、その守り神のお稲荷さま(美人)と、兄の昇(常識人)、巫女のコウさん(天然)の繰り広げる、物の怪要素のちょっと入ったほのぼのコメディな感じです。ぼくは時々、昇と透がどっちの名前が兄だったかわからなくなりますよ……。 …
「月姫」や「Fate」で有名な奈須きのこさんの同人誌時代の作品を、講談社が出版するという、ある意味なんだってーな作品。読みたかったからいいですけど……。しかもかなり売れてるようで、うはうはーですな。 あらすじは、日経新聞から引用。 この世のあらゆ…
24日発売の『ライトノベル完全読本』(→参考)です。隅から隅まで読んだ訳ではないですけど、一通り読んだので、感想でも書いておこうと思ってます。 ライトノベルの作品紹介、というよりは、新しいムーブメントとしての「ライトノベル」について、いろんな…
暇なうちに、読んだ本を整理しないといけません。とゆーわけで、まえにも取り上げた、永井先生の本です。図書館で借りてきました。この本は中高生向けだけあってなかなかわかりやすいですし(それでも中高生向けじゃないトコロもありますが)、基本のところ…
世界征服をもくろむ少年と、魔法の国長崎から来た少女の織り成す、魔法な物語。どの辺が新本格なのかわからないけど、それはどうでもいいかー。なぜかにゃるら。 第一話と二話が以前ファウストに書かれていたもので、第三話は書下ろしです。 戯言シリーズと…