『ビートのディシプリン SIDE3』 (上遠野浩平・ISBN:484027780)


カーメンとは何かを知ろうとするピートは、統和機構の追手バーゲン・ワーゲンを倒す。その後ランダバウトと再会し、彼女の主人に会いに行くことになる。しかし、更なる追手モータル・ジムや最強のフォルテッシモが登場し……。
最近の上遠野作品では良かったほうだと思える作品でした。戦闘シーンとかは結構どうでもいいのですけど、物語の周りがきちんと見えてきていて、いろんな人の思惑が出てきたためでしょう。典型的な上遠野作品の展開?上遠野さん特有の台詞回しもうまく使われていて、バランスの良い作品だったように思えます。少なくとも、読んでる最中に、むむ…となることはありませんでした。
といっても、カーメンが何なのかはわかんないまんま。登場人物の半分以上が分かってて、思わせぶりな台詞をどんどん言うのがなんとも……。このもやもや感がいいのかもしれませんが。それでいて、よくわからない重要そうなキャラ、アルケスティスが出てきたり……。物語はどんどん広がり、そしてピートの役割は大きいものであったということは分かるのですけどねー。
ところで、ピートのディシプリンはいつまで続くのでしょうか。これで終わりなのでしょうか。それだとあまりにもあっけないままというか、ピーとっていったいって感じに……。だいたいカーメンって何なのか分からないし。よく考えれば分かるのかな?むむ。
 
    評価:★★★