No.69

ごめん、里香。呟いた瞬間、胸がカッと熱くなった。ごめん――恐ろしく偽善的な言葉。自分自身を許すためだけの謝罪。この期に及んでも、僕は僕を救おうとしている……いったいどこまで落ちればいいんだろう……どこまで落ちれば底があるんだろう……。
    (橋本紡・『半分の月がのぼる空 3』・ISBN:4840227837

何か知りませんけど、落ち込んでる裕一くん。
謝罪するってことは、その罪のことをきちんと認める、ということでしょう。とりあえず謝っておけばいーやというものではありません。その上で、償いをしたり、許しを請うたりするわけで。
でも、何かにつけて、その言葉が口に出てしまうのですよね。
それは無駄な争いをなくすとかいった意味ではいいことであるのだけれど、やっぱり、本当のソレとは乖離して言っちゃうわけで。なので、ホントにホントに謝りたいときって、言葉がなくて困ったりしません?だから言葉じゃなく態度で示せとかいわれるわけで。でも、ホントに謝罪できることっばが作られたとしても、すぐに蔓延しちゃうんだろうなぁ。
とゆーわけで、すぐには謝罪しない人間になりたい、と思った一日でした。*1

*1:なんかすごいだめ人間っぽいですね……。