No.85

「ここは埼玉県です」
「さいたまけん?どこだね、そこは」
「えっと、日本……地球くらいなら分かるかな?東銀河にあるらしい惑星です」
「ひがしぎんが?やれやれ、次元階層をかなり落ちたようだねえ。」
    (小林めぐみ・『食卓にビールを 2』・ISBN:4829162759

こういう会話が、日常生活の中に突然かつ自然と交わされるような小説です。
ちなみにコレは、福袋の中に入ってたちっちゃなおばあちゃんと主人公の会話から。こういう台詞が出てくると、あらすじいわく、センスオブワンダーな世界が展開されてくのですよね。