No.87

「旦那さま、お願いがあります」
三つ指突いて深々と頭を下げる私を見て、旦那はひどーく嫌そうな顔をする。
「あなたがそーゆー態度を取るときは、ワケの分かんないお願いをするときか、或いは笑いを取るときでしょう」
「まっ、失礼な。重大なお願いをするかもしれないじゃないですか」
    (小林めぐみ・『食卓にビールを 2』・ISBN:4829162759

小説の導入部分より。なんとゆーか、この小説の内容を表しているとゆーか。