No.91

「僕の大事なものは三つ。自然の恵みと、与えられた仕事と、手製の刃物。最後の一つは――」
「――ヒマ潰しさ」
「……今、四つ言わなかったか?」
「えッ」
「いや、大事なものは三つなんだろ?」
「……大事なものは人それぞれの概念さ。概念を数で固定しようなんて、賢いかもしれないけれどロマンがなくて嫌だね僕は」
    (成田良悟・「バッカーノ!1933 (下)」・ISBN:4840228507

ふと思うのですけど、こういう台詞って、ライトノベルに多いのではないでしょうか。キメキメなボケをいって、突っ込まれて、個性に任せて無理矢理頭よさそうに返す感じ。ぼくが読んでるのはそんなのが多いだけかな。
この返しはなかなか面白いです。流れの中で読むと明らかに馬鹿っぽいのですが、単体の台詞としてみた場合、なんかいいコト言ってる……って感じちゃうところが。