伊坂幸太郎さん。

伊坂幸太郎さんは、エンターテイメント性が高く、キャラクターにも魅力があって、なんかかっこいい感じで、ライトのベル好きの人にはよみやすい作家さんだと思います。結構話題にもなってますし、読む機会があればぜひ。個人的には『陽気なギャングが世界を回す』か『チルドレン』がおすすめです。
……なんでこんなことを書いているかというと、伊坂さんの作品とか台詞とか紹介したと思うのですが、どれを紹介したか忘れてしまったのです。書評のまとめのところには一個だけあるのですけど、もっと紹介したような……してないような……。
あとでまとめなきゃいけません、ということでメモメモ。

No.89

「素敵すぎ!まるで運命の結びつきなのね!私と、ヨシユキ君の他にも、そうした仲間がまだ何人かいるのね!」
いや、仲間とかそういうのじゃあ、とヨシユキは否定しようとしたが、ゆりかはまるで聞いていなかった。
「それにみどちゃん……妖精だなんて、私と、ヨシユキ君以外の人は、見ても忘れてしまう妖精だなんて、最高すぎ!こんなに細くってかわいくて、棒みたいな足にスニーカーが似合って……こんな子が妹だなんて、ヨシユキ君危なすぎ!」
    (清水マリコ・『嘘つきは妹にしておく』・ISBN:4840106746

危なすぎ!
こんな感じの先輩が面白すぎです。性格変わりすぎ〜。さすがは夢見る少女といったところでしょうか。

人間はどこまでいけるか。

ぼくの大好きな作家さんで、冲方丁さんという方がいるのですが、また仕事が増えたみたいです。ここの一番下の写真の、新連載の『シュヴァリエ』という作品の原作が冲方丁です。はわわわわ。
マルドゥック・スクランブルの続編、蒼穹のファフナーピルグリム・イェーガーカオスレギオンなどなど、仕事しすぎ! 体のほうはもう壊しているみたいですが、ホント、ダイジョブかなぁ……。
マガジンZといえば『King of Bandit JING』ですが(ぼくの中では)、そういえば連載再開したみたいでうれしいです。なんとなく、熊倉さんって儚いイメージがあって、今にも死んでしまいそう……とか思っちゃうんですよね。

『嘘つきは妹にしておく』 (清水マリコ・ISBN:4840106746)

嘘つきは妹にしておく (MF文庫J)
ある日カバンの中にページが真っ白な本を見つけるヨシユキ。そのヨシユキの前に不思議な少女が現れ、ヨシユキはその少女とともに、本の中身を取り戻すため、人の心に隠れたシナリオ集めをすることになる。題名がとっても素敵すぎ。
清水マリコさんはそこそこ有名な作家さんらしく、もの寂しいような雰囲気がしんみりしみる、いい作品でした。出てくるキャラもちゃんとしているし、きちんとかわいい。文体がちょっと特殊で、地の分が主人公目線、というより主人公思考で書かれていて、しかもすごく淡々としているので、好き嫌いが分かれるかもしれません。ぼくは最初ちょっと違和感ありましたけど、すぐ慣れました。
物語は結構面白く、ちょっとした探偵ものとか謎解きみたいなものがシナリオの数だけあって、さらさらと楽しめました。最後の終わり方はちょっとえーっとは思いましたけど、まぁよいです。なんか、ちょっと大人向けの絵本って感じがしますね。
キャラクター、特に女性ですが、妹、先輩、同級生とそろっていて、しかも性格付けがしっかり分かれていて、どんな人も漏れなくカバーみたいな感じです。普通に言うとうまく書いてるなーと。ただ、男性キャラはいまいち影が薄くて、そこまで立ってなかったです。主人公のキャラが薄いのは、感情移入系っぽい作品なのでむしろよいとは思うのですが、ほかに魅力的な男がいないのは、ちょっともったいない気がします。敵役の男の人も、なんだかよくわかりませんでしたし。
でも、美人でコスプレで変に明るい先輩はサイコーです。
イラストのtoi8さんは、作品にあってますねー。でもなんか、時々ちょっと首をひねってしまうようなイラストがあるようなないような。表紙のイラストが一番好きです。
 
    評価:★★☆

No.88

「でもね。思うんだけど……人と心を通わせるのと、超能力や必殺技で勝利するの、どっちが難しいかっていったら、私は、人と心を通わせるほうだと思うよ」
    (清水マリコ・『嘘つきは妹にしておく』・ISBN:4840106746

そうですね……とだけ言っておきます。
話は飛びますけど、どこかに接続詞(だから、とか、そうして)ではじまる小説があったような気がします。小説の中の小説だったかなぁ。何でそんなことを言うのかというと、この台詞もそうですけど、台詞を抜き出してるときに接続詞が入っちゃうことが多々あるからです。なるべく原文のまま乗っけてますが、どうすべきなのかな。

最近買ったもの。

ゴツボ×リュウジさんの漫画を買いました。『パンテラ』と『ササメケ』1,2、『ササナキ』という感じで。
こういうギャグ(?)というのは、好き嫌いがあるかもしれませんけど、結構好きです。はちゃめちゃで唐突になんか飛んできそうな。でもまったり。とにかくキャラがぶっ飛んでますね……。米原君がたまらない……。そそ、絵もきれいですしね〜。
他には都内に出たときに、『第三大陸』を買ってみたり。とりあえず一巻読み終わりましたけど、面白いですねー。内容はあとで書くとして、あとがきとか、作者さんの熱意が感じられてよかった。SF書きの人って、すごいなぁと思わせるような本です。
明日は『ササメケ』の3巻以降を買いに行こう!(お金が……)

『食卓にビールを 2』 (小林めぐみ・ISBN:4829162759)

食卓にビールを〈2〉 (富士見ミステリー文庫)
SF的女子高生人妻コメディ。前の作品の批評はこちらです。雰囲気は1巻となんら変わってなく、1巻が楽しめた人は買いでショー。何でビールを飲むかということについては、大人の事情があるってことで。
うむむ、なんとなくコメントしずらいです。言いたいことは前の巻でいっちゃったかなぁ。暗黒物質がどうとか、ブラックホールがどうとか、宇宙人とか、すっごいものをいとも簡単に、陳腐に扱って不思議世界を作る小林めぐみさんの感性は、やっぱりいいなーと思うのでした。そういう現実的にはすごいものが、夕食に出てくる鯖と同次元に扱われている変な世界なのです。
あと、もうひとつの変さとして、主人公の性格がありますねー。悪い意味で変、つまり人格に統一性がないとかでなく、キャラ造形的に特殊な感じになってます。はっきりいってしまうと、中身はおばさんではないか……と感じさせておいて、でも外見はきちんと女子高生なギャップというかもやもや感。しかも中身のおばさんが微妙にかわいく感じるようななんともいえなさ。小林めぐみさんがそのまま主人公でしょ?と感じてしまうような感覚です。うーん、なんとゆーか、「変な女子高生」で済ませられる段階を通り越してるのだけれど、でもいいキャラしてるというか。
そういえば、「通常の3倍」についてですけど、外見の女子高生が17歳くらいだとすると、中身(つまり人格=小林めぐみさん?)が51歳程度だと通常の三倍に説明がつきますね。……51歳!?ありえないか……。