After reading.

いま何故か、忙しいはずなのに、西尾維新の本を読み返したりしてます。とりあえず『クビシメロマンチスト』まで読みました。この前は京極夏彦の読んでたし……。 基本的に読み返しをしない畑の人なのですが、読み返すのもなかなかたのしーなーとおもうのでした…

『Alice』 (川崎康弘・ISBN:4840228388)

いまより少し時代が進み、政治と企業が法と金で汚くつながった日本。そんな東京に住む、特異体質を持ち、"狂犬"と呼ばれるバイオレンスな少女アリスと、アリスが世話になっている探偵事務所の物語。分類的にはギャグモノらしいです。 そう、ギャグモノらしい…

No.81

立ち上る巨大な地上光が夜の空をかすませていた。膨大なエネルギーが星をかき消し、といってもその多くは無駄遣いだ。街灯、ネオン、ヘッドライト。昼間と同じ世界を創り出すためにあらゆる物が動員される。自然の摂理に牙をむくか、あるいは天に向かって手…

『我が家のお稲荷様。 3』 (柴村仁・ISBN:4840228310)

昇の学校は文化祭で、家にはダンボール詰めの少女が配送されて、そしてもちろんいろんな変なヒトが寄ってきて……。ほのぼの妖怪コメディ(なのか?)の3巻目です。あと電撃999番。期待されてるのか、売れてるのか、他に該当作品がなかったのか……。 全体的に、…

No.80

その場の全員の目がいっせいに配達伝票に向いた。『品名』のところには『生物』とあった。コレを『ナマモノ』と読むか『イキモノ』と読むかは微妙なところだ。 (柴村仁・『我が家のお稲荷様。 3』・ISBN:4840228310) 宅急便で届けられた、ダンボールの中…

『カレとカノジョと召喚魔法』 (上月司・ISBN:4840228299)

幼いころ事故にあったカノジョを助けるために、カレは悪魔を召喚し、取引する。その代償として緊張感と恐怖心を失ったカレは、それを取り戻すために悪魔を探すのであった。学園的ファンタジー&ちょっとミステリな、新人さんの作品です。 予想以上によい作品…

No.79

「それで、どうする?」 「どうする、って……?」 「逃げる?」 「なっ……!?」 「あ、間違えちゃった。えっと、関わるの、やめる?」 「……あんた、絶対にわざとでしょ……」 (上月司・『カレとカノジョと召喚魔法』・ISBN:4840228299) 「間違えちゃった」が…

『キノの旅 8』 (時雨沢恵一・ISBN:4840228329)

旅人のキノとしゃべるモトラドのエルメスの旅は、少し不思議で、少し切なくて、少し残酷で……。ひさびさの『キノの旅』な気もしますけど、『アリソン』があったから、こんなものなのかな?ぼくはキノの旅のほうが好きですねー。 今回も、最初の話が最後の話の…

No.78

「うん。でも、なんか、前向きな国だね。前向きなことはいいことだよ」 (時雨沢恵一・『キノの旅 8』・ISBN:4840228329) 物事はなんだっていつかは何とかなるし、いやな事だって忘れるものです。まぁうだうだ悩み続けるのはつらいですしね。人間万事塞翁…

No.77

「オリエンテーリングを知っているか?」 黒澤は言った。 「地図とかを見て、目標の目印を探してくやつだろ。俺だってな、それくらい知ってる。年寄りだって馬鹿にしてるのか」 「年は関係ない。要するに『未来』はそういうものなんだよ。探し出すものなんだ…

木曜日は買い物に行く。

久々に町に出たのに、電撃の早売りがなかった!あいやー。 その代わり、ジャケットとシャツを買ってしまった!2万5千円ナリ。はぅあ。 そんな日でした。iPodほしいよ……。

『チルドレン』 (伊坂幸太郎・ISBN:4062124424)

短編だけど、長編集な、伊坂幸太郎の多分5作目。基本的には短編集なのですが、キーパーソンが何人かいて、それらが大きく物語りにかかわってくるというお話です。クロスオーバーもの(ほかの物語の出来事が、違う物語で言及される)は伊坂さんの作品には多い…

No.76

彼女はいつだって、僕の目のかわりを買って出てくれるので、本当に感謝している。「ありがとう」以外の言葉が思いつかず、自分の語彙と表現力の乏しさに悲しくなるくらいには、感謝している。 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・ISBN:4062124424) 前にもこんな…

No.75

「俺はな、杓子定規ってのが嫌いなんだよ」 と陣内が振り返り、つばを飛ばした。「柔軟さのない人間ってのは、どこか歪むんだ」 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・ISBN:4062124424) ぼくは、人生においてはバランスが一番大切だと信じてます。どっちかに傾く…

ちょっとメモ。

「人生は一度しかない。だから、後悔しないように生きるべきだ」といったような言明は、いろんなところに満ち溢れていますが、これって、本当でしょうか? ちょっと思ったのですけど、この真ん中にある"だから"には、すごい飛躍がないでしょうか。具体的にい…

『とある魔術の禁書目録 3』 (鎌池和馬・ISBN:4840227853)

相変わらず不幸な上条当麻の元に、ビリビリ中学生こと御坂美琴と、美琴にそっくりの御坂妹が現れる。しかしその御坂妹は、"一方通行"と呼ばれるレベル5の能力者と戦闘し、死亡してしまう……。今回は巫女さんだけじゃなく、インデックスまで置いてけぼりですが…

No.74

そう、どれだけの演算能力を持っていても、所詮『樹形図の設計者』は人の命令なくしては動けない。ATMが人の身を滅ぼすのは機械が反乱したからではなく単にご利用が計画的でなかっただけなのと同じ事だ。 (鎌池和馬・『とある魔術の禁書目録 3』・ISBN:484…

世間が注目してるわけじゃないけど。

このごろふと思ったことがあって、野球で、ホームから一塁までの距離というものは、すごく絶妙なものなのではないでしょうか。頑張ってもアウトになるのはなるし、守備のほうも、少しミスをするとセーフになってしまう。見事です。 そんなことを考えてテレビ…

No.73

かるまはそんなことを言われたのが心外だ、どうしてこんなに愚劣な無能と自分は口を利かなくちゃならないのだろうというように眉を顰め、おれを睨みつけた。 「この世に面白くない本なんかありません」 (西尾維新・『させられ現象』inユリイカ 9月臨時増刊…

『ユリイカ 9月臨時増刊号 西尾維新特集』 (ISBN:4791701240)

買おうか買わまいか悩んでいたのですけれど、大学の生協で見つけたので買っちゃいました。生協だとちょっと安いのです。 内容は、西尾維新という人とその作品に、いろんな偉い人が解説したり、対談したりするものです。うん、売れてるからね。それで、ネコソ…

No.72

人が近付かないってことは、人が近付かないだけの理由があるってことなんだが、なんていうのかな、おれはそういうエリアにある本こそが、結構好きだったりするんだ。もちろん、メジャーっていうか、ポップなものの方が全然大好きなんだけど、でも、そういう…

最近買ったもの。

・ユリイカ 9月臨時増刊号 西尾維新特集だそうで。感想も後で書いておこうと思います。なんか、真面目に語ってて、すごいなーと思いましたよ。でも1200円は高い。 ・芥川龍之介 『侏儒の言葉』 『チルドレン』に出てきていて、ちょっと読みたくなったので購…

No.71

「世の中に、『絶対』と断言できることは何ひとつないって、うちの大学教授が言ってたけど」 わたしはとりあえず、識者の言葉で説得を試みた。 「『絶対』と言い切れることがひとつもないなんて、生きてる意味がないだろ」 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・IS…

結局よくわからないのだけれど。

田代まさしさんが、覚せい剤取締法だか、銃刀法だかに違反して、またつかまったそうです。それ自体は別にたいした事柄ではなく、もう満腹気味のショーでしたけど、ひとつ気になったことがあったので、書き留めておこうかなぁと。 美川憲二とかいう、おかまっ…

No.70

「本を読むの、好きなの?」 「あまり読まないけど、でも、これは結構面白かった。馬鹿馬鹿しくて」 「馬鹿馬鹿しいのはいいね」 僕は同意する。「馬鹿馬鹿しい」は時にほめ言葉だ。 (伊坂幸太郎・『チルドレン』・ISBN:4062124424) マイケル・ムーア監督…

No.69

ごめん、里香。呟いた瞬間、胸がカッと熱くなった。ごめん――恐ろしく偽善的な言葉。自分自身を許すためだけの謝罪。この期に及んでも、僕は僕を救おうとしている……いったいどこまで落ちればいいんだろう……どこまで落ちれば底があるんだろう……。 (橋本紡・『…

最近サボりぎみー。

忙しくはないのですが、やりたいことがあって暇がなかなか取れません。ぼくがへたれなせいもありますけど、ホームページを持つのって大変だなぁと思うのでした。見てたときは思いもしなかったのですが、ずっと大変! まぁでも、細々と続けていくことにします…

No.68

「死ぬのって怖い?」 「前は怖くなかった。ずっとそうなるってわかってたし。それに、体がきついとね、生きてるのが嫌になっちゃうの。疲れちゃうっていうか。もういいやってね、そう思えてくるの。死ってそんな遠くにあるわけじゃないし。ずっとそばにいて…

『半分の月がのぼる空 3』 (橋本紡・ISBN:4840227837)

手術を決意した里香。病気の深刻さを知り、悩む裕一。そんななか里香は、裕一に写真を撮ってほしい、とか、学校に行きたい、といい……。クライマックス一歩手前の巻です。 この巻も、よかったです。無理やり悪く言えば、クオリティが変わらず、ぬるい空気のま…

No.67

僕たちはちっぽけだ。 まあ、当たり前だけどさ。わかっちゃいるさ、もちろん。時の流れをどうこうできるどころか、僕にはひとりの女の子を救うことさえできない。 せいぜい女の子を笑わせることができるくらいだ。 それだって、かなり難しい。 怒らせてばっ…